【8/19 締切】世界に挑戦する日本のテック系スタートアップを募集中!

2024年7月22日

日本のスタートアップの未来を拓け!アジア・アントレプレナーシップ・アワード(AEA)で世界へ挑む

AEAは、成長著しいアジア全体から若き起業家を呼び込み、大手民間企業からスタートアップ支援者まで「公・民・学」が一体となったアジアのイノベーション創造におけるエコシステム構築を目指したイノベーション・アワードです。

2012年から毎年開催し、これまでに16の国と地域から295社(うち日本からは50社)のスタートアップが参加しています。


今年は11月20日(水)、21日(木)に5年ぶりとなる柏の葉スマートシティでのリアル開催です。

現在国内スタートアップの応募を受付中(8月19日締切)。セミファイナリストに選考されたスタートアップは、約1ヶ月のメンタリング期間を経て、柏の葉で熱いビジネスピッチバトルを繰り広げます。

革新的な技術でグローバル市場へ挑戦し、世の中を変えるビジョンを持つスタートアップの皆様からの積極的なご応募をお待ちしております。 

<募集領域>

<参加メリット>

  • ・最終プレゼンへ向けての投資家目線、市場投入へ向けたメンタリングを通し、ビジネスプランのブラッシュアップ
  • ・最終プレゼンの審査員であるスタートアップ事業支援のスペシャリストによる、投資家目線、グローバルな視点からのフィードバック
  • ・日本市場への適用や効果検証をスムーズかつスピーディーに実施可能な柏の葉で、実証実験のサポートを提供
  • アジア、日本のVC、CVC、大企業と出会うきっかけ、出資の可能性
  • 海外進出を見据えた国際的なネットワークや知名度の拡大
  • ・日本へのマーケットインを想定し、事業化に向けた市況や経営メソッドの共有を行う<柏の葉のスタートアップ・コミュニティ、Startup CxO Meeting 柏の葉>への参加の機会(参加条件あり)


世界に挑戦するAEAアルムナイたち

2012年から毎年開催されているAEAでは、これまでに50社以上の日本発スタートアップが参加しています。その中でもAEAを足がかりに海外進出を果たし、事業成長を続けている代表的な国内スタートアップにお話を伺いました。

事業展開の第一歩は海外からのスタート!ハワイ、ドイツでの実証からアイルランド、イギリスでの商用展開、そして日本へ逆輸入

脱炭素時代に注目されている再生エネルギーの活用。しかし活用においては様々な課題があり、その一つが安定した電力需給の調整です。

エクセルギー・パワー・システムズは、エネルギーの需給バランスを整える分散型バックアップサービス(VPP)の開発を行うとともに、エネルギー供給の切り替え時に発生するタイムラグを1秒未満で立ち上がる自社開発のパワー型蓄電池を用いて制御する技術を有したエネルギースタートアップです。

VPPと独自のパワー型蓄電池で再エネソリューションを牽引するエクセルギー・パワー・システムズ代表取締役副社長 CFO 大島 俊 氏に、AEA出場後の軌跡や海外展開への理由、戦略についてお話を伺いました。

エクセルギー・パワー・システムズ株式会社 
代表取締役副社長 CFO 大島 俊 氏

AEAへ参加後、柏の葉で実証プロジェクトをスタート

現CEOのMikeはスイス連邦工科大学チューリッヒ校を卒業後、東京大学の留学生として来日。エクセルギー創業者である堤敦司教授のもとで博士号を取りながらエクセルギー・パワー・システムズに参画したという経緯もあり、東京大学からの推薦でAEAにエントリーしました。

AEA2019に出場後から、三井不動産のサポートを受け、柏の葉スマートシティのエネルギーフィールドを活用し実証プロジェクトを継続しています。

エネルギー系のテックスタートアップにとって、実証の場があるということはとても重要ですが、日本ではそれが実現できる環境はあまり存在しません。ラボや試験場では規模が小さいため、商用に移行するための実証環境としては厳しく、すでに使っているビルを使わせてもらえることもほぼ無いのが実態です。

柏の葉では実際に使っているビルでの実証に取り組ませていただいており、柏の葉を実証の場として活用できていることが、私たちの事業成長には必要不可欠な要素となっています。

2011年創業当時、日本にはまだマーケットも実証の場もなかったことから、エクセルギーは、はじめからいきなり海外展開への旅が始まりました。

米国ハワイ州カウアイ島の電力会社で世界最先端の再エネが引き起こす電力需給バランス調整のプロジェクトに参画したり、ドイツ最大の技術大学でありヨーロッパでもトップクラスのアーヘン工科大学で実証プロジェクトに参加し成果を出してきました。

ヨーロッパでは電力ネットワークが国を横断して繋がっているということや、新しいソリューションに対する参入障壁が低く、海外の企業であっても技術力が認められれば参入しやすいという土壌があります。

また、信頼性の高い大学での実証の成果を評価されたことにより、結果的にエクセルギーとして初めての商用参入がアイルランド、イギリスとなりました。スタートアップでいきなり海外展開というのは特殊なケースかもしれません。

このような経緯もあり、「日本の技術を使い海外でサービス・ソリューションに仕上げ、最終的には日本に逆輸入をする」というのが私達のコンセプトです。現在は柏の葉と山梨県で日本での商用化に向けて、実証プロジェクトを行っています。この取り組みは、日本国内での実環境での技術の信頼性を証明する重要なステップとなっています。

今後もマーケットはグローバル。世界の島や半島がターゲット

日本でのマーケットがなかったということから、初の商用利用がアイルランド、イギリスとなったわけですが、今後も引き続き海外への展開は行っていく予定です。地域内で電力の需給バランスを調整する必要性が高い島や半島をターゲットにしています。ヨーロッパの半島やその後日本での展開を軸にアジアやオーストラリアも考えています。

国内では現在、再生可能エネルギーが引き起こす需給バランスの乱れが問題となっていますが、日本での需給調整市場への本格参入は、カーボンニュートラル化がもう一段階進むであろう2028年〜2030年頃を見据えています。ディープテック系スタートアップの典型的なシナリオですが、やはり時間はかかりますね。

国内スタートアップが海外展開を考える必要性とは

国内にマーケットが存在しない技術や製品を持つスタートアップにとって、海外市場への展開は避けて通れない道です。

私達も国内マーケットがなかったため、海外での市場適合性を探し出し展開することで技術の実用化が可能となりました。結果的に、海外市場での成功は国内市場への逆輸入としても効果を発揮し、技術の信頼性を高めることにつながっています。

また、マーケットが進んでいる海外へ展開することによって、日本企業が知らない最先端の製品やソリューションの情報についていち早く触れているところにも価値があります。そういったマーケットや技術のトレンド情報なども日本の大企業がスタートアップに求めてくるものとなります。

AEAに参加するスタートアップへのメッセージ

スタートアップには海外市場への展開を視野に入れた事業構築が重要であり、日本国内の市場に依存せず、グローバルな視点で事業を進めることが求められます。

また、事業成長のためには、技術の信頼性と市場適合性を高めるための実証フィールドやパートナーシップの確保が不可欠です。私達にとってAEAはその橋渡し役となってくれました。

日本の技術を海外で形にして、最終的には日本のエネルギーに貢献していきたいというのが私達の想いです。

エクセルギー・パワー・システムズ株式会社(AEA2019年出場)
事業概要:パワー型蓄電池の開発と、それを活用した分散型バックアップサービス(VPP)の開発・提供

https://exergyworld.com/jp/


日本のテクノロジーで、アジア市場へ勝負!世界でも稀有な藻類ライブラリーで脱炭素から化粧品原料までマーケットニーズを掴む

現在、エネルギー、環境、食品、医療分野まで、世界的にサステナブルな次世代型素材として注目を集める藻類。

これまでは単一の藻類からマーケットを探していくビジネスモデルを中心に展開されてきたがゆえに普及が進みにくかった業界ですが、アルガルバイオは100種1260株もの藻類ライブラリーを独自で構築し、マーケットニーズから適切な藻類を見つけ顧客企業の事業開発を支援する、業界に新しい風を吹き込んでいる藻類バイオテックスタートアップです。

国内にとどまらず海外に事業を展開するアルバルバイオ。代表取締役の木村周氏に、事業のあゆみとディープテック領域における海外展開の重要性について伺いました。

株式会社アルガルバイオ 
代表取締役社長 CEO 木村 周 氏

藻類バイオテクノロジーで世界をリードする、アルガルバイオの挑戦と軌跡

アルガルバイオは、東京大学河野重行名誉教授の20年以上にわたる藻類研究の成果を引き継ぎ、2018年に河野名誉教授の研究室に所属していた竹下毅博士が創業しました。

藻類はサステナブルな次世代素材として世界的に注目を集めており、その活用は代替タンパク質や健康美容、バイオ燃料といったクリーンテック分野、エネルギーの分野にまで広がります。

藻類の産業利用のマーケットは日本よりも海外の方がはるかに進んでいるため、アルガルバイオでは創業当初から日本だけではなくグローバル市場を視野に入れた事業戦略を展開してきています。

アジア・アントレプレナーシップ・アワード(AEA)に創業の翌年である2019年にさっそくチャレンジしたのも、はじめから海外進出を見据えていたからです。このようにAEAをはじめ国際的なアワード等を活用し、資金調達を経て研究開発と事業基盤を固め、2023年から本格的に海外事業開発を行うに至りました。

結果、現在ではアジアを中心に海外での事業化が進んでいます。具体的には中国とタイのお客様と、藻類を活用したカーボンニュートラルのためのCO2吸収プロジェクトや、藻類を活用した化粧品原料・飼料原料のプロジェクトを推進しています。

世界の中でもいち早くアジア諸国での展開が進んでいる理由として、アジアでは、カーボンニュートラル実現に向けて国策も相まってCO2吸収技術へのニーズが高いということがあげられます。

それに加え、財閥系企業やコングロマリット※1が多いため、一企業で藻類によるCO2吸収から、その(CO2を吸収した)藻類を活用した素材開発まで原料と製品を一体としたプロジェクト開発がしやすいというところにあります。

アジア市場での成功を基盤に、今後も積極的にその他地域へのグローバル展開を進め、藻類バイオテクノロジーで世界をリードし、藻類の研究開発で人々と地球の未来に貢献したいと考えています。

※1:多業種間にまたがる巨大企業のこと

国内外での藻類活用のショーケース:日本市場への逆輸入戦略

最近は日本でも、脱炭素のニーズがある企業やサステナブルな製品開発に興味を持っている企業から様々なお声がけをいただいており、事業化に向けた共同開発プロジェクトを推進している段階です。

これにより、国内での藻類技術の産業利用の実績を積み重ねていっています。他にも、藻類の活用可能性を具体的に見せていくショーケースとして、自社製品として藻類を活用したサプリメントの開発・販売も行っています。

サステナブルな次世代素材として注目を集め用途も幅広い藻類ですが、国内マーケットはようやく火がつき始めた段階であるため、今後、実用化が進む海外での実績や取り組みについて国内に発信、逆輸入することで、日本での活用の可能性を広げていきたいと思っています。

国内スタートアップが海外展開を考える必要性とは

いわゆるディープテック領域はグローバルな社会課題を技術で解決する領域です。国内市場だけ見ても、限られた成長機会しか得られずNo.1にはなれません。より広く、競争環境のある市場で評価されることが必要だと思っています。

藻類の産業利用に関しては、日本よりも海外の方が進んでいるため、海外展開は避けて通れない道で、当社は創業時からグローバル市場を視野に入れた事業戦略を構築してきました。

ディープテック業界においてはグローバル市場での評価を得ることは、長期的な成長戦略においてとても重要で、日本のスタートアップにとっても、はじめから海外展開を視野に入れたビジネスモデルを構築することが、持続的な成長と成功の鍵となるのではないでしょうか。

AEAに参加するスタートアップへのメッセージ

アルガルバイオは、AEAをはじめ、多くの国際的なイベントやアワードなどの機会を活用してきました。それらをアルガルバイオという日本の藻類バイオテクノロジー企業を知ってもらう「認知度向上の機会」としてPR活動を積極的に行うことで、海外顧客の開拓につながっています。

このような機会は、自社を知ってもらう大きなきっかけにもなりますし、自社のビジネスモデル・技術・プロダクトへ様々なフィードバックを受けることができる貴重な機会であり、自らを磨き上げることにも繋がります。スタートアップの皆さんには、挑戦を恐れず、グローバルな視野で未来を切り拓いてほしいと願っています。

株式会社アルガルバイオ
事業概要:世界初の「バイオファウンダリー型藻類開発プラットフォーム」を構築

https://algalbio.co.jp

グローバルに広がるAEAネットワーク

AEAでは「アジアにおけるイノベーションのエコシステムを構築する」ことをミッションに、アジアをはじめとした大手民間企業からスタートアップ支援者まで「公・民・学」が連携したグローバルネットワークを持っています。

■ 参加スタートアップの国/地域

日本/中国(香港含む)/インド/シンガポール/台湾/タイ/マレーシア/ベトナム/韓国/インドネシア/ロシア/フィリピン/ニュージーランド/オーストラリア/バングラデシュ/トルコ


柏の葉で続々と進む、AEA受賞スタートアップとの実証プロジェクト

柏の葉にスタートアップが集まる理由の一つが、街全体でスタートアップの成長スピードを上げる仕組み。その中でもとくに実証環境が充実していることが、他のエリアには無い大きな特徴です。これまでAEAに出場した企業も、柏の葉スマートシティでの実証から導入、さらには出資までつながった事例もあります。AEA出場企業に対しては日本進出のファーストステップを、日本企業向けにはスタートアップとの協業における柏の葉の実証フィールドの活用を支援しています。

AEAをきっかけに実施された実証プロジェクトをご紹介します。

◾️ ヒラソル・エナジー株式会社

(AEA2018出場)
https://pplc.co/

太陽光発電設備の保守管理の実証プロジェクト

<会社概要>太陽光発電所向けのIoTプラットフォームを提供
<実証概要>太陽光発電設備を保守管理するIoTプラットフォーム。柏の葉エリアの太陽光パネル2,800枚に対して保守管理の運用開始、その後、三井不動産CVCより出資
(紹介記事:https://www.31ventures.jp/news/20210831_column/781/

◾️ 株式会社Yanekara

(AEA2023出場)
https://yanekara.jp/

カーシェアEV車両のスマート充電を活用した実証プロジェクト

<会社概要>電気自動車群による電力需給バランス調整システムの社会実装

<実証概要>本実証実験により得られるデータを活用し、V2G(Vehicle-to-Grid)※2市場への参入を見据えた事業性の検証と、卸電力市場および需給調整市場※3における経済性を検証。

リリース:「三井不動産×東京大学発スタートアップ「Yanekara」カーシェアEV車両のスマート充電を活用した実証実験を開始
V2G市場参画を見据え、柏の葉スマートシティにて実施」

<柏の葉ならではの実証フィールド>


<過去の国内参加企業 と実績(一部)>

2019年開催時の様子

国内外の複数企業のエグジットや協業の実績があり、国内では株式会社イーディーピー、株式会社サイフューズが東京証券取引所グロース市場へ上場を果たしているほか、株式会社アクセルスペースが累計エクイティ調達額143億円に達するなど、国内外の出場企業の多くがAEA参加後も成長を加速しています。

IPO

  • ・AEA2013 株式会社イーディーピー(日本)
  • ・AEA2013 Gauss Lasers Technology( 中国)
  • ・AEA2015 株式会社サイフューズ(日本)

M&A

  • ・AEA2012 Learn Ever( 日本)
  • ・AEA2013 ジーンフロンティア株式会社(日本)
  • ・AEA2015 Retention.a(i インド)
  • ・AEA2016 Shanghai Benqumark Network Tech(. 中国)
  • ・AEA2018 株式会社A-Traction(日本)

資金調達額

  • ・AEA2013 Terra Motors株式会社(日本)シリーズCラウンドで総額40億円
  • ・AEA2013 株式会社アクセルスペース(日本)シリーズDラウンド、約62.4億円(累計のエクイティ調達額は約143億円)

出場までのステップ

賞金

■ 優勝:300万円
■ 準優勝:100万円
■ 第3位:50万円
■ 柏の葉賞:200万円

革新的な技術でグローバル市場へ挑戦し、世の中を変えるビジョンを持つスタートアップの皆様からの積極的なご応募をお待ちしております。