メッセージ

 

経済的閉塞感を打破するのは、資本主義の駆動力ともいうべき創造的破壊とそれに果敢に挑む起業家(アントレプレナー)であり、その意味において、最大の課題は起業家精神(アントレプレナーシップ)とベンチャー企業を創出する起業文化の醸成にあります。
現在、世界各国では、産学官連携によるベンチャー・起業促進プログラムが、これまで以上に推進されており、米国に限らず、欧州や、中国、インド、シンガポール等のアジア諸国においても、アントレプレナーシップがイノベーションの要であると位置づけられています。
アジアが、世界におけるイノベーション拠点としてのイニシアティブを発現していくためには、一国内だけに留まらず、成長著しいアジア全体から、知恵や技術を駆使してチャレンジする若き起業家を呼び込む仕掛けづくりを行い、起業家はもちろんのこと、ご協賛いただく民間企業から起業支援者まで、創業育成のアジア・ネットワークを構築することが重要です。
若い起業家にとって、世界中から集まった仲間と相互に学び合い、触発し合う刺激的で貴重な体験をすることは、幾多の困難を超えて自らの事業を突き進めるための大きな自信に繋がります。
本アワードが、アジア各国との連携による日本主導のイノベーション創造プロジェクトとして、アジアひいては世界のベンチャーキャピタルが集積するベンチャー育成の一大ネットワークの形成を推進し、産官学が一体となったアジアのベンチャー育成・支援の生態系(エコシステム)の構築に繋がることを願っています。

各務 茂夫
モデレーター
東京大学
教授/産学連携本部 事業化推進部長

アジア・アントレプレナーシップ・アワード2012
ノミネーション委員会 委員長


1982年一橋大学商学部卒業、スイスIMEDE(現IMD) 経営学修士(MBA)、米国ケースウェスタンリザーブ大学経営学博士。ボストンコンサルティンググループを経て、コーポレイトディレクション(CDI)創業パートナー、後に同社取締役主幹、米国CDI上級副社長兼事務所長を歴任。その後、ハイドリック&ストラグル社にパートナーを経て、2002年より東京大学大学院薬学系研究科教員、2004年より現職。株式会社東京大学エッジキャピタル監査役。

 

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